衆院選があった。
私は東京6区に住んでいる。ここは前回は「おちたかお」氏 vs 「落合貴之」氏のオチオチ対決だった。いかにも落ちそうな二人で面白かったが、落合氏が小選挙区を制した一方、越智氏は比例で復活して、二人とも落選しなかった。
今回は不記載問題の発覚した越智氏が不出馬を表明し、オチオチ対決とはならなかった。不記載議員は比例復活もできないから、小選挙区で負けて名前をいじられるのを恐れたのかもしれない。
自民党にとっては敗北だったが、必要な敗北だったのではないかと思う。総裁選で高市氏が選ばれていたら、解散を後回しにして、不記載問題が風化するのを待っていたかもしれない。自民党はそれで良くても、日本全体のことを考えればそれは困る。不記載問題にシラを切ることなく、石破氏なりに頑張って向き合ったことを評価したい。
私は、迷った末に小選挙区は立憲の落合氏に、比例は自民に入れた。
野党に入れがちな私であるが、立憲は立憲で原口一博氏をなんとかしてほしいと思っている。それに、勝ちすぎて今政権交代が起こるのもいいと思えない。野党の準備不足は明らかで、政権交代が起こってもすぐに国民の失望を招くに違いない。立憲は、勝利した場合どこと連立を組むつもりなのかを表明していなかった。野田氏が組閣しようにも混乱するのは目に見えている。
かつての鳩山由紀夫氏が率いた民主党は高揚とともに大勝したが、鳩山氏はその器になく、支持率はあっという間に低迷した。次に失望されたらその次はないだろう。自民・立憲両方に不信を持たれた場合、日本の政治へのダメージは計り知れない。
今回は自民の比例名簿に私が嫌いな人たち(杉田水脈は当然として、他にも柴山昌彦、下村博文など)が載っていないこともあり、比例は自民に入れることにした。
国民民主党は、政策に自負を持っているようだが、財源の議論が不足していると感じ、今回は票を入れなかった(ベテラン議員が抜けて玉木色が強くなってしまった)。
インフレターゲットを設定し、賃上げを実現した以上、税制の壁の位置も変えるべきだという主張は正しいと思った。103万の壁の見直しは、確かに必要だろう。
怖いのが、参政党やれいわ新選組が躍進したことである。もしかすると、日本で二大政党制が根付いたとしても、参政党や保守党と協力組 vs れいわ新選組と協力組 の構図になるのかもしれない。これは本当に嫌だ。
二大政党制からトランプ大統領が出てきたことを考えると、自民党は一党優位の中でなんだかんだ穏和にやってきているよなとも思う。あるいは、公明党が深く考えない人の層を穏健な政策に変換してきたのか......。
とりあえずこの機会に、与党が過半数にいかなかったらどうなるか観察したい。