2019年9月9日月曜日

9/9: 銀行

最近まあまあ調子が良かったせいか、昨日は薬を飲み忘れていたらしい。朝起きると、自分の精神状態がメタメタになっていた。

そもそも寝起きからしてあからさまに悪かった。5時間だけ寝て自然に目がさめるなんて、普段の私では考えられないことである。再び寝ようとしても眠れない。頭の奥のじんじんとした痛みが、解消しようとしてもできない眠気を声高に主張してくる。まぶたが重く、開けているだけで疲れがたまる。口は異様に乾いている。
とりあえず飯にしようと考えて、昨日の晩御飯の残りを温める。腹が空いているのか減っているのか分からない。眠れないのは空腹のせいかもしれないなと思いながら食べる。美味しくない。気持ちが悪い。コップに水を汲んで、ビオフェルミン3錠を流し込む。
安眠音声でも聞いて落ち着こうと思い、電気を消してベッドに再び横になった。しばらくして、耳から聞こえてくる言葉が自分の中で全く意味を形成してこないことに気付く。眠りに誘おうと優しく語りかける女の子の声が、頭の中で空転する。女の子。ふと、「彼女」のことを思い出した。いや、思考をこの方向に向けてはならない。違う、違う、違う。
そういえば、9/20に泊まれる場所を探さなければならないのだった。一旦音声を止める。LINEを開き、今度は誰に頼もうかと検討する。実家暮らしであるとか、留学に行っているだとかで、頼める人が存外少ない。弱ったなと思いながらトークルーム一覧をスクロールする。「彼女」とのトークルームはその中に埋もれていた。あの、既読の付かないトークルーム。絶縁状態。強い拒絶の意思の現れ。俺は問題外なのか。俺が恋人となることはそんなにありえないことだったのか。ぐっ、と胸が詰まる。私は、今や彼女の友達ですらないという事実を、まだ受け止めきれていないのか。頭の中で渦巻く思考を振り払えない。決別できない過去が、己の体にべたべたとまとわりつく。来る。吐き気が、あの忌々しい吐き気が来る。
乾いた嘔吐が私を襲った。

息を切らして喘ぎながら、少しずつ冷静さを取り戻す。最近何をしていたのかと聞かれたとき、私は「忘れた」「特に何も」と答えていた。6月ごろの自分が、一体どうやって日々を過ごしていたのか、自分の中に記憶がなかった。私は今、ありありと思い出した。数ヶ月前まで、自分はこうやって日々を過ごしていたのだ。ベッドでうずくまる今の自分は、数ヶ月前の自分の姿に他ならなかった。私は気付いた。そうか、昨日は薬を飲み忘れていたのか。だから今こうなっているのか。先ほど、昨日の分の錠剤を取り出して飲んだ。

今日は銀行に用事がある。現在時刻は11時40分。一休みして、午後から外に出ようと思う。

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