注文していた「分子シミュレーション」(上田顕, 2003)が届いた。
今日も理想と現実の間でキリキリと脳が締め付けられている。
学問において解くべき問いを解くことこそが私の第一の目標だった。そのためには持ちうる全てのリソースを割くことを誓った。私は自分を追い詰めて勉強した。それが目標に近づく唯一の方法に思われた。私は恋を、異性を極力視界の外へと追いやった。
私は、自分の素質の不足に気付いた。努力を努力とも思わぬ勉強は、もはやできなくなっていた。物理の勉強に嫌気がさし始めるまで、そう長くはかからなかった。この生き方は無理だ。心の内側から、そんな声が聞こえた。私は疲れ切っていた。
学問に対し深い絶望を覚えた私は、学問は程々にして、理想の恋を実現することに力を注ごうと考え始めた。だが、結局それも上手くいかなかった。「初恋」という1つのエッセイと、無視という形でいつまでも抉られ続ける傷だけが私の元に残った。
欲しいものが手に入らない。欲しいものに手が届かない。分不相応な欲求を抱えて、毎日毎日気が狂いそうだ。私には何も分からない。
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